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12.血の気ゲージ

しばらくしてからエミを呼び出してみると、
なんだか弱弱しい感触でした。
私の左の手の平の上で、何か石ころようなものが
弱弱しく燃えているかんじがしました。

私は、この石ころはエミの命で、
「エミが消えていってしまうのでは?」と思いました。

頭に右手をやっても、弱弱しくていつものように手の重みが預けられません。
そのうち、頭を触ることもできなくなり、
左の手の平の上の燃えているものだけになってしまいました。
そしてだんだんと勢いがなくなっていき、消えてしまいました・・・

私はこのとき、周りに人がいなかったこともあり、
本気で大泣きしてしまいました。
失って初めてわかるということもあったと思います。
それだけ本気で、タルパを愛していたのだと思います。

しかし・・・!
もう一度呼び出してみると、なんとエミがまた現れました。

しかし、ここで私は急に気分が悪くなってきました。
血の気が引くようなかんじがしたのです。
どうやら、エミが元気になっていく代わりに、
私の生気が失われているようでした。

エミに止めてくれ、というと、どうやら止められないようです。
それでもなんとか!と頼むと、
気分がよくなってきました。が、またエミがしぼんでいきました。
またそれを止めると、やはり自分の気分が悪くなってきました。
実際には聞こえませんが、コポッコポッという
ポンプのような脈動と共に生命力の移動が起こっていました。

まるで、自分の命とタルパの命を天秤にかけさせられているかのようでした。
そして、自分は残念ながら、自分の命のほうを優先する、
ということが露呈させられてしまいました。

しかし、エミが死ぬのも嫌なので、何度も立場を入れ替えていました。
しかし、とうとうエミは私の生命力を奪うのを
止めてくれなくなってしまいました。

私は会社の人に体の不調を訴え、会社近くの内科まで
連れて行ってもらえることになりました。

内科は、診察を待っている人でいっぱいでした。
診察を待っている間、血の気の具合がイメージで見えることに気づきました。
ふつうは、目で自分の体が見えているわけですが、
体があるべき場所に、同時に体の断面図のようなイメージがかぶさって見えていました。
そして、「血の気」が体の断面を使ったグレー色っぽいゲージで表されており、
ゲージが体の下の方まで下がると気分が悪くなり、
頭の所まで上がると気分がよくなりました。
どうやら上がったり下がったりを繰り返しているようでした。
頭の上にエミの頭のシルエットのようなものがとりついていて、
ゲージを操作しているように思えました。
私はエミにあざ笑われているように感じました。

しばらくして診察を受けましたが、その時は血の気ゲージがMAXであり、
何の異常もありませんでした・・・
結局薬局で簡単な風邪の薬をもらっただけで終わりました。

会社に戻ってから、長椅子で横になって休ませてもらいました。
しかし、ここでまた異常なことが起こりました。
エミに髪のドリルで体を何箇所もえぐりこまれるような感覚がしたのです。
ドリルは刺さった部分を強張らせ、そこから体を掘り進んでいくようでした。

しばらくもだえ苦しんでいましたが、少しすると体は落ち着いてきました。
エミのせいではないのでは?と少し思いましたが、
エミにやられているのだと決め付けて、少し過剰に苦しむフリをしていました。
エミが「もう大丈夫でしょ、何してるの?」と言っているような気配を
少しだけ感じた気がしました。


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