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13.光の目のサイン

翌日は会社を休み、大きな病院へ行きました。
昔、ある持病にかかっていたため、
そのこととの関連性はないかと、念のために行ったのですが、
特に異常は無いようでした。

同じ病院の神経内科にも行こうと思いましたが、
他の医院の紹介があって初めて診てもらえるようだったので、
無理でした。

この日、私にはある重篤な症状が起きていました。

「飛紋症」で視界を透明の微生物のような物体が横切る症状がありますが、
それと似たかんじで、太陽を直視した後の残像のようなこがね色をした、
「二つの目」が、視界をふよふよ~っと漂うようになっていました。
普通なら信じがたいことですが、本当にそういう現象が起こっていました。

そして、その両目を直視して「目が合ってしまう」と、その目から
自分の目の中にビカッと光が放たれて網膜に焼きつき、
同時に体の一部が強張るのです。

思えば前日からその症状自体はあったのですが、
あまりに受け入れがたい事なので楽観的であろうとしていたのか、
あるいはエミにそれだけのことをしたことで異変が起こるのを悟っていたからか、
または既に神経が高ぶって対応できない状態になっていたのかわかりませんが、
不思議と驚いてはいませんでした。

とにかく、この日出かけている間に、
この二つの目が引き起こす異常を、はっきりと認識するようになりました。

また、体の各部が少し自分のものでないような感覚がしました。
歩くだけでも、どことなくぎこちない感じがしていました。

私は家に帰ってから、エミと対話しました。
対話といっても、相変わらずタルパの台詞を考えるのではなく
YES/NOを聞くだけで、独り相撲だったかもしれませんが、
その過程で、私は
「元々私の中にいた別人格が、エミのふりをして下克上を狙っていた」
という悲観的な妄想に至ってしまいました。


この目の形の光の正体は、後にいろいろネットで調べてみましたが、
それでもよくわかりません。
「光視症」や「閃輝暗点」という
病気に近いかもしれないと思いましたが、違うような気もします。

タルパは暴走するかもしれない、とは言われているらしいですが
まさかこんな形での攻撃をしてくるとは思いもよりません。
(これをタルパの暴走ということにするなら、ですが)

タルパを制御するもくそもありません。
そんなことが可能なレベルを完全に超えていました。



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